『令和』が、瞬間的に時空間を再定義することの不思議さについて

2019年4月1日午前11時40分に、2019年5月1日午前0時から適用される新元号が発表されました。
わたくしは元号ガチ勢として、有給を取得してこの日に備えました。わたくしはあいにく体調を崩し、37.5℃の微熱の中でぼんやりしながら、その時をテレビの前で今か今かと待ちわびたのです。

先ほど閣議で元号を改める政令および元号の呼び方に関する内閣告示が閣議決定をされました。
新しい元号は、『令和(れいわ)』で、あります。
— 内閣官房長官 菅義偉

この瞬間。そう、この瞬間!
この興奮はたぶん、一生忘れないと思います。

いままでに認識したことのない「音」と「漢字」の組み合わせ。
まず音で「れいわ」と聞き、次に『令和』という漢字を見る。そして新元号が『令和(れいわ)』だと、認識する。

「えっ、『えいわ』って聞こえたけど… あっ、『れいわ』ね… 『令和』か……! ほ〜… 「れ」で始まるの…… いいじゃん……、なんかかっこいいな!」。
わたくしの心の声、忘れないように記しておきます。

いままでに認識したことのない「音」と「漢字」の組み合わせが、カラダをすっと通ってゆく。通ったあとに、その「意味と目的」を理解しカラダを満たしてゆく。
「未知の概念が既知の概念になってゆく」感覚です。
その感覚は、ほとんどすべての国民に共通したものであったと思います。同時に、そして瞬間的に、日本中に浸透していったのでしょう。

いままで存在しなかった言葉がある瞬間に突如として出現し、その瞬間に未来から始まる時空間を再定義するのです。すなわち、2019年5月1日午前0時からの日本における時代は、別名『令和』であると。
考えれば考えるほど不思議であり、そしてドラスティックです。

元号や天皇制といったナショナリズムだったりポリティックだったりする思想・信条はさておき、わたくしはとにかく、この事実と現象の不思議さ、面白さ、得体の知れない興奮を覚えておきたい。
保守派が新元号発表とともに改元したがった理由も解ります。「現時点から始まる時空間を再定義する」ほうが、よりドラスティックですから。

わたくしは『令和』か! と満たされた30分後にぶっ倒れ、幻覚が見えるタイプの酷い偏頭痛にうなされました。
偏頭痛を引き起こす条件のひとつに、「ストレス(抑圧)からの解放」があるといわれています。当事者意識が強すぎました。新元号の発表を額縁を上げ下げして事前に練習しちゃう菅官房長官並みの意気込み

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