ライド / 2022(令和4)年4月9日(土)の備忘録

すべての工業製品はおそらく、何らかの検査を通過してから市場に出回り一般が利用できる状態になると思います。

ボヨンボヨンするライド
ボヨンボヨンするライド

道すがらの公園に見かけた、このようなボヨンボヨンするバネ式の遊具(ライド)も同じなのでしょうか。
お得意の妄想を繰り広げてみます。

機械による全数検査を通過した多くのボヨンボヨンするライドのうち、任意の数件については人力による品質検査を抜き打ちで実施します。抜き打ち検査を実施するのは品質管理部の社員でしょう。
しかしかつて品質管理部による人力検査に一任した結果、検査項目の偏りや未検査にも関わらず検査実施済みとみなす等の不正が明るみになりました(注: わたくしの妄想)。
そこで内部統制上、品質管理部以外の部署による人力検査も四半期に一度実施します。この抜き打ち検査は各部署の輪番で、品質管理部および監査室の立会いのもと実施します。どの期にどの部署がどのような検査を実施するかは品質管理部は解りません。令和4年度第一期である今期はなんと社長室(ずっと妄想)。

まさかの社長自らが、人力検査を実施します。
あのボヨンボヨンするライドを前に立ち、おもむろに脱いだスーツのジャケットを秘書に手渡します。少しネクタイを緩め、大きく息を吸い、ゆっくりとライドにまたがるや否や、前後左右に激しく動く社長。往復運動からの大回転。さらには逆乗り。逆乗りのままケツをかたつむりの頭部の取っ手に乗せての大回転。そもそも取っ手のついているこの部分は「カタツムリのアタマ」と呼称してよいのか。

「こ、これが当社を一代で築き上げた社長の乗り方か……!」

逆乗りのまま激しく動く社長の周囲には、品質管理部、監査室、社長室の面々。そして「どうも今日は社長が演るらしい」との噂を聞きつけたその辺の一般社員。
全員が、想像を超えたその激しすぎるライドスタイルに固唾を飲みます(まだまだ妄想)。

しかしボヨンボヨンするライドを利用する幼児は、えてしてこれほどには激しく使用しがちであると言えます。
ライドに乗ることすらせず、チェック簿を片手に前後左右に動かしたり、押し込めたり、引っ張ったり。その程度で人力検査を済みとしていた社員たちは、自分たちのチェック体制を猛省。いえ、もはやチェック“体制”ではなくチェック“体勢”です。
幼児の目線に立つ社長のその姿に、全社員が気持ちを新たにしました。初老をとっくに超えた社長の振る舞いだというのに、みずみずしい動きはまさに幼児のそれです(これでもかと妄想)。

軽く汗を拭いながらボヨンボヨンするライドから降りた社長。秘書から受け取ったジャケットを羽織ります。

「よし…合格!」

今期も品質は二重丸でした。
安心して自治体に納品できます。

3~6さい向け 足立区
3~6さい向け 足立区

そして自治体で勝手に貼られる「3~6さい向け 足立区」のシール。
社長、乗っちゃダメだったね。

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