ポイント・オブ・ノーリターン

新型コロナウイルスの感染拡大を抑止するため、政府は緊急事態宣言を発出しました。2020年4月7日のことです。
不要不急の外出の徹底、それにもとづく各種商業施設等への休業要請、ひとりが接触する人数の8割の削減、それにもとづく事業者や雇用者への在宅勤務(テレワーク)の要請。

わたくし37年間生きてきましたが、時代の転換点が訪れている印象です。
1989年(昭和の終焉とバブル経済崩壊)、1995年(阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件)、2001年(米国同時多発テロ)、2011年(東日本大震災)、そして2020年と、ポイント・オブ・ノーリターンの年となりそうです。世界がまた、生きづらくなる。

さて、わたくしが就業しているオフィスビルにおいても従業員に対して時差出勤や輪番休業等の施策が適用され、業務を継続するにあたり必要とされる者のみが働いているもようです。
わたくし自身の所属しているプロジェクトは業務継続上不要な気がするのですが、在宅勤務不可のため出勤日を半分程度にし、なぜか作業スケジュールは変わらない状態で働かされています。どうした、時代の転換点。

とはいえ、出勤している人が少ないゆえか余計な横槍が入る蓋然性も低まり、意外に仕事は捗ります。資料の作成にノッている状態。
作業が佳境を迎えているところで急な便意を覚えたわたくしは、ある程度ガマンしキリのいいところまで作業を進め、大便をしにトイレットに向かいます。オフィスに人も少ないからトイレットも空いている、そう考えたのです。

おい、4つある個人ブースが満員御礼じゃないか。なんなんだ。
同じ階の別のトイレットに向かいます。オフィスビルは比較的大規模なので、3分くらい歩くことになります。便意、なかなかのやばさなんだぜ。

おい、4つある個人ブースが満員御礼じゃないか。なんなんだ。
さっきのトイレットに戻ります。往復6分。さすがにもう空いたところでしょう。

おい、4つある個人ブースが満(略)

政府は緊急事態宣言を発出し、いま働いている人の多くは業務継続上必要だから、社会を動かすために必要だから働いているハズ。音も立てずに個人ブースに籠城している時間はないだろう。それで社会の何が動くんだ。せめて屁音くらい演りなさいよ。政府のえらい人、この野郎どもを全員摘発してください!

いよいよわたくしの腹部および爆心地(*)にも緊急事態宣言が発出されたので、5分近く待ってもいっこうに開かない個人ブースのトビラをあきらめ、別の階のマニアックなトイレット(個人ブースが1つしかない)に向かいます。エレベーターとか乗るし、7〜8分の経過は覚悟したい。ポイント・オブ・ノーリターン、もってくれよ、このカラダ……!

一か八かの賭け、丸出しにした尻が便座につく直前ぐらいで「バブッ!!!!!!!」みたいな音とともに、わたくしは「勝てた」のでした。

新型コロナウイルスにも人類は「勝てる」。楽しく生きていくために、できる範囲で協力していきましょう。


(*)爆心地…包み隠さずいえば、肛門のこと。

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