【本】#033 タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か? / 戸部田誠 (てれびのスキマ)

タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?
タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?

タモリさん(タモさん(タモさま))のことをもっと知りたいと思っているわたくしですから、この本を手に取るのは自然です。

観念的や抽象的な概念(「意味」や「仕事」など)を中心とし、それがタモリさんにとってどのようなものかを、数々の資料やテレビ/ラジオ番組などから丁寧に考察している内容です。
まずはその資料の幅広さと奥深さに圧倒されました。そして前述の概念から再構築している「タモリさん像」は無理なく自然で、わたくしがタモリさんを魅力的に思っている理由はこういうことなんだな、と改めて気付かされました。

こうやって文章を書くことが好きなわたくしですから、わたくしはやはり「言葉」というものを大事に考えています。どのような言葉を選び、並べ替えれば相手に解りやすく伝わるのかを常に考えています。ある種、「言葉」に支配されているとも言えるでしょう。
ところが本書では、タモリさんは「言葉はジャマだ」と言っています。曰く、「言葉なんかがあるから、人は物のそのものを見なくなる」と。「確かに」としか言いようがありません。
言葉は物事を伝えるために存在している、便利な道具です。「言葉」には「意味」があり、社会の中での共通認識がはかられ、個々人の「言葉」と「意味」が通じ、意思疎通が成功します。つまり、「言葉」を発した瞬間、物事の本質からは離れてしまうのです。本質から離れたそこは、「言葉」だけが存在する、すなわち「意味」の世界です。わたくしたちの世界では「意味」が重要視され「言葉」で物事を捉えるため、現実や事実や存在そのものを見たり感じたりすることはありません。それは社会において、「意味のない」ことだから。
このような思慮を想起させるような考察に満ちているのが、本書でした。

いや〜、タモリさんから学ぶことの多さと深さ。またしてもタモリさん(タモさん(タモさま))のことなのでちょっとアツく語ってしまいましたが、本書はタモリさんを軸とした人生哲学のバイブルとも言えると思います。すべての人類が読むべき本だと思います。オススメです。

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