【本】#010 哲学入門 / 戸田山和久

哲学入門
哲学入門

哲学入門です。わたくしは本当に哲学に入門したかったのか解りませんが、興味はあるので、なかなかのページ数だったこともあり、痔の入院手術のお供にと手に取りました。実際、入院中にはほとんど読めませんでしたが。

「途中でイヤになっちゃうかな」と思いながら読み進めましたが、平易かつユーモラスな文章で、読み進めるのはカンタンでした。筆者の戸田山先生も、「ちゃんとついてきてる?」と確認しつつ具体例を挙げながら哲学を論じているので、安心して最後まで読めました。

ただ、やっぱり難しい。読み進めるのはカンタンでしたが、理解するには敷居が高い。
「意味」「機能」「情報」「表象」「目的」「自由」「道徳」と、章ごとにそれらを科学(唯物論)で哲学しています。「ありそでなさそでやっぱりあるモノ」とはなんなのか? を上記の通り平易に語ってくれているのですが、わたくしのようなシロウトにはついていけないところもありました。

しかしながら、読んでいておもしろかったことは確かです。
その姿を見えなくしたとき、ヒトとロボットの違いはどこで感じるのか? そのものがそこにないところではじめて「ある」と認識できることとはなにか? ほんとうに世界はすべてが決定されていて、わたしたちに自由と責任はないのか?
「当たり前」をつきつめると「定義ができない」のですが、それでもなお深く考えることのおもしろさが解りました。この本で論じられていることや言葉の意味なんかは難しいところもありましたが、「ありそでなさそでやっぱりあるモノ」を突き詰めて考えて、相対する主張のいいトコ取りをしてしまうところなんかは、なかなかためになりました。

哲学って「役に立たない学問だ」なんていわれますが、哲学とは科学と言語で構成されているものであることがこの本を読んであらためて解り、「ヒトとして生きることに必要な学問だ」なと思いました。「哲学=概念工学」というのは言い得て妙ですね。くそ長い本ですが、サクサク読めておもしろかったです。

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