【闘痔】爆心地「復興」日記7

【自宅療養 1日目】

退院していきなり仕事にいくのは危険かと判断してたので、退院後2日間(土曜日に手術を受け、翌週の木曜日まで)は自宅療養のために休みをとっていました。

あまりよく寝られずに朝を迎えた水曜日は、痛みにたえかね早朝からお風呂に入りました。

RPGなどには、「回復の泉」のようなスポットがあります。戦いにキズつき「回復の泉」に身を投じると、HPのゲージが溜まり全回復します。
痔の手術後におけるお風呂とは、まさに「回復の泉」でした。まあ、ふつうに痔を患っていたときも、お風呂は「回復の泉」でしたが。

unkoをすると、もう本当に、キャパシティを超える痛みを爆心地(*)に感じます。「ウギャー!」「ぎょえ〜!」「もういっそ殺してくれ〜!!」と叫び、うっかり痛み止め(ロキソニン)が切れているタイミングでunkoをしてしまうと、さらなる痛みで吐き気と動悸を感じ、息があがります。
そんな時はすぐさま「回復の泉」に飛び込み、HPのゲージが溜まるまで湯船の中でカラダを固くするのです。

湯船で温まるカラダ。ざわつく爆心地周辺が、時間とともに落ち着いてきます。お互いをキズつけあっている尖った細胞同士が、丸みを帯びてゆるみほどけていく、といったイメージでしょうか。「HPのゲージが溜まってきている」という感覚が、よく解ります。
ただ、それでもunkoでキズついた分が回復するだけで、常に感じている痛みで減っている分のHPは回復しません。

いつになったら、わたくしは全回復するのでしょうか。
わたくしは、いったい何と闘いキズついているのでしょうか。
この闘いが終われば、世界は平和になるのでしょうか。
世界が平和になることは、あるのでしょうか。
痛みのない世界というのは、あるのでしょうか。

個人の痔の痛みを世界規模の問題とカン違いした勇者のアタマに、いろいろな疑問が浮かんでは消えていきます。一向にその攻撃の手を緩めない爆心地の痛みに、わたくしはかなり疲弊していたのです。手術してからもう4日も経っているというのに。
目の前に立ちはだかる「痛みのカベ」は高く、わたくしは深く暗い海溝の底にいるような気持ちになり、ただただ暗澹とします。

金曜日には仕事にいく予定でしたが、水曜日のこの時点で「ムリだな」と思いました。


(*)爆心地…包み隠さずいうと、肛門のこと

(参考)回復の泉。痔によい。
(参考)回復の泉。痔によい。

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