予想外の雨が鬱陶しいだけでしょ?

今日は予想より早く、雨が降り始めました。

わたくしは出掛けに折りたたみガサをカバンに忍ばせていたので、それを差して帰路に就きます。比較的多くの人はカサを持っているようでしたが、中にはカサを持っていない人もいました。予想より雨の降り出しが早かったので、仕方ありません。

カサを差していない人の歩みもさまざまです。
なるべく濡れないように急ぎ足の人、コートのフードを被って歩く人、濡れることをあきらめたのかゆっくりと歩く人。
歩みはさまざまですが、すべての人に共通していることがあります。

それは、引き締めた表情(かお)と、そこはかとないドラマ性です。

カサを差さずに歩く人は、みなクチを真一文字に結び、前を見据えています。しっかりと、進むべきその先に心を置いているのです。その歩みはさまざまであっても、確かな足取りに凛とした表情(かお)。
おのずと、ドラマ性が出てきます。内に秘めた想い、弱さを隠し強がる女性、誰かを守るため道化となった男性、過去から未来への各々の道程に、不意の雨が降り出したのでしょう。

そのドラマにおいては、折りたたみガサを差しニヤニヤ歩くわたくしは、ただの通行人です。カサを持ってるのに、なぜか ばか丸出し。
カメラは確実に、カサを差さずに歩く美しくも儚い彼らを、フレームの中心に据えているのです。

「本当の主役はあなたです」と24時間テレビは言っていましたが、「あなたが主役ではないときももちろんあります」というお話。

最近このフレーズ見ませんね…
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