【本】#041 規則と意味のパラドックス / 飯田 隆

規則と意味のパラドックス
規則と意味のパラドックス

規則と意味にはパラドックスがあるのではないかと常に思っているわたくしですから、この本を手に取るのは自然です。

とは言え、とは言えです。この本は難しかったです。読了したものの、書いてあることをわたくしが理解できているとは思えない。
文章のまどろっこしさもあります。扱っている題材もあります。とにかく難しい。しかしこれが哲学なんだなと思いました。

ざっくりいうとタイトルのとおり、規則や意味を突き詰めるとパラドックスだらけじゃないか。突き詰めてみなさい。それを目の前にして、みんなどう折り合いつけて生きていくんだ。そんな内容だったと思います。

記号の「+(プラス)」は足し算の規則や意味を持ちますが、すべての人類は足し算を無限に実施したワケではありません。そうすると、ある一定より上位の(たとえば9兆とか)を「+」したとき、その結果は必ず「5」になるかもしれません。「+」はある一定以下の数字にのみおなじみの「+」であるかもしれないのです。9兆「+」9兆が「5」にならないなんて証明できるのでしょうか。それは経験からは証明できません。つまり「5」にならないとは言い切れない! ホラ、パラドックスだらけじゃないか!
「なに言ってるの?」感に満ち満ちているのですが、そういう考え方もあるのかと思った次第です。

また、過去の経験と同様の事象が未来に亘って変わることなく発生するとも限らない、とも書かれていました。
皿を落とす→地面で割れる の因果関係を多くの人が違和感なく受容していますが、「皿を落とす」と「地面で割れる」は別々の事象です。それを結びつけて考えているのは経験に基づく予想ですから、それが将来も確実に発生するとは限りません。先ほどの「+」とは逆の切り口(経験からは証明できない/経験に基づく予想)ですね。

わたくしは幼い頃に心配性がひどくなりすぎて、「あらゆる危険はその蓋然性がある限り実現を回避し続けなければならない」と考えていました。小学生くらいのときです。
親兄弟には「心配しすぎ」と言われ、弁を打っても「それは屁理屈だ」と一蹴された思いがあります。あれは、いま考えてみるとこの「規則と意味のパラドックス」の一部だったのかも解りません。
あのまま態度を軟化させずにより研究を続けていれば、わたくしは哲学者になっていました。態度を軟化したため一般人になりました。

読めば読むほど「なに言ってるの?」の連続なのですが、世間を疑いたい年頃のあなたにオススメの1冊です。ただ、難しいです。

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