温水洗浄便座とシンセサイザーは似ている

温水洗浄便座は、電子楽器の音色構成と同列に考えることができます。

シンセサイザーやキーボードなどの電子楽器は、いろいろな音色を鳴らすことができます。ピアノの音色、オルガンの音色、トランペットの音色、ストリングスや電子音などなど。とりわけシンセサイザーには、本当にたくさんの音色があります。
それらすべての音色構成の基本には、「アタックタイム」「リリースタイム」があります。

「アタックタイム」とは、鍵盤を押して、その音色が最も大きく鳴るまでの時間を指します。ピアノやグロッケンのようなキンキンする音は鍵盤を押すと同時に最大の音量になりますが、ストリングスやシンセパッド系のようなホワンとした音は鍵盤を押してから徐々に最大の音に達します。
いっぽう「リリースタイム」とは、鍵盤を放して、その音量が消失するまでの時間を指します。ピアノやグロッケンのような音は鍵盤を放すとすぐに音量が消失しますが、ストリングスやシンセパッド系の音は鍵盤を放してもまだまだぼんやり鳴っていたりします。
つまり音色によって、「アタックタイム」「リリースタイム」は異なるのです。シンセサイザーでは、このあたりの時間をツマミをひねって調節できるのが面白いですね。

これ、温水洗浄便座の「おしり」「止」ボタンで、同じことが言えませんか。

「音色」を「温水洗浄便座の種類」、「鍵盤を押す」を「おしり」ボタン、「鍵盤を放す」を「止」ボタンと置き換えてみます。

「うわっ! ここのトイレ、アタックタイム短いな!」
→「おしり」ボタンを押下すると、すぐに水勢設定の水圧に達する温水洗浄便座。「アタックタイム」ゼロの温水洗浄便座において、水勢が「強」になっているのに気づかずに使用すると高圧の温水が爆心地(*)を急襲するため、びっくりして「あっ」て言う。個人ブースなのに声を出す。

「ここのトイレ、リリースタイム長いな…」
→「止」ボタンを押すと、温水の水勢が徐々に低下し、爆心地(*)周辺が比較的広範囲にわたってじんわり濡れる。そこまでシャワリングすることないのに…と思いつつ、トイレットペーパーで広範囲を拭くこととなる。個人的には「リリースタイム」はゼロであってほしい。

温水洗浄便座の「おしりムーブ」「マッサージ」などの機能は、シンセサイザーですと「ピッチベンドホイール」「モジュレーションホイール」に該当しますかね。
また、あえて温水ではなく冷水を試すことで攻撃的なパフォーマンスが魅せられるところなんかも、シンセサイザーのエフェクト有無での音色バリエーション変更に該当すると思います。
いよいよ差異が埋まってきました。

温水洗浄便座製造・販売の各社さまにおかれましては、「水勢」だけではなく、シンセサイザーのように「アタックタイム」「リリースタイム」も調節できるようにしていただけますでしょうか。何卒よろしくお願い申し上げます。


(*)爆心地…包み隠さずいうと、肛門のこと

たぶん、ぜんぜん似ていない
たぶん、ぜんぜん似ていない

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